2006年04月20日

君の瞳の中のうさぎ

 僕は、彼女の目が好きだった。
 大きくて、くりっとかわいらしくて。
 水晶のようにとうめいで、清流のようにつややかで。
 そんな彼女に見つめられているときが、幸せだった。
 汚れてしまった僕でも、彼女のきれいな瞳の中では輝いて映っていた。
 きれいなものを、汚したくないと思っていた。
 いつまでも、あえかな彼女のままでいてほしいと思っていた。
 だけど、僕はやっぱりクズで、
 彼女もやっぱり普通の女の子で。
 二人の関係なんて、ガラスのようにもろかった。
 あの日、ふるえる彼女の背中を抱くことができなかった僕を観ていたのは、
 まっ赤に泣きはらした、彼女のうさぎのような瞳だった。

 "Glass eyes on the EDGE" is over.
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posted by 言人 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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